第14回日本血液疾患免疫療法学会 学術集会開催にあたってのご挨拶
「Exploring Cancer Immunotherapy for a Cure」
第14回日本血液疾患免疫療法学会学術集会
会長 高橋 義行
名古屋大学大学院医学系研究科小児科学 教授
このたび、第14回日本血液疾患免疫療法学会 学術集会の会長を拝命し、2022年6月11日(土)、12日(日)の2日間にわたって開催することとなりました。新型コロナウイルス感染拡大の中、完全Web開催または現地開催も含めたハイブリッド開催を視野に入れながら準備を進めておりましたが、2021年末より始まった第6波は過去最大規模の感染者数となり、これまではごくわずかであった20歳未満の子どもから子どもへの感染および子どもから家庭内への感染が拡大し、スタッフの中にも濃厚接触者もしくは実際に陽性となって自宅待機をするものがでている状況の中で、安全に参加者の方をお迎えして、学会中に安心して議論に集中していただくには完全Web開催とする結論とさせていただきました。対面で行う交流を楽しみにしておられた方々に大変申し訳なく、ぎりぎりまで待っての苦渋の決断ではありましたが、その分、プログラム作成に集中して参加者の方にとりまして実り多い学会となるよう尽力いたしますのでご理解いただけましたら幸甚です。
各セッションにおきましては座長とは別にコメンテーターをお願いして議論が活性化するように配慮し、また、若手研究者を対象とした優秀演題賞の設定をして、若い研究者の活躍を促進いたしますので、多数の演題とご参加をお待ちしております。
今回の学術集会のテーマは、「Exploring Cancer Immunotherapy for a Cure」といたしました。2018年に本庶佑先生がPD-1分子の発見とその後のPD-1阻害薬の開発によりノーベル医学生理学賞を受賞され、2019年には我が国でもCD19を標的とするCAR-T細胞製剤「キムリア」が承認され、これまでの標準治療に抵抗性の患者さんが、がん免疫療法によってCureを目指せるようになりました。我々はがん免疫療法の突破口を得て、患者のCureのためにさらなる治療法の探究者であるという思いを込めました。CAR-T関連シンポジウムでは、海外からカナダトロント大学の平野直人先生、米国ベイラー医科大学のLeonid S. Metelitsa先生、米国フロリダ大学のLung-Ji Chang先生に御講演いただく予定です。
皆様の貴重な研究成果のご演題登録およびご参加をよろしくお願い申し上げます。